二話

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「楽しみー」 (まあ本当は甘いもの食べたかったんだけど……美鳥君が喜ぶのなら)  奏太相手じゃないんだから、我慢しないとね。あたしを好いてもらうための時間なんだから。がんばろう、無理してでもキャラを作ったほうがいいのか、迷うけど。 (ありのままを好きになってもらえるのなら、苦労はしないんだけどね……そもそも半端なギャルがありのままかと問われると微妙だし)  ありのままの自分、ってそもそもなんなんだろう? 素って、あるのかな。とかいろいろぐるぐる考えながら会話を重ねていく。  そうしていくうちにラーメンがやってきた。おいしそうだけど、胃もたれしそうな感じ。「いただきます」  美鳥君の隣でつぶやきながら、ラーメンを口に運ぶ。コクのあるくっきりした味は嫌いではない。けれど。 (微妙)
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