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「ご、ごめん、出すよあたし」
「いいよ、ラーメンぐらい」
「ありがとうっ」
「どうも」
頭を下げると、美鳥君はあたしの頭をポンと撫でてくれた。
「気にしないでいいから。今度はユカリが好きなお店、行こ」
「!」
(気づいてたんだ……あたしが無理してるの……じゃあ、顔に出てたのかな!?)
あわわ、としていると美鳥君がにっこり笑った。
「気にしないで。はじめはみんな探り合いだから、好みとか」
「……う、うん」
「もっとLINEで相談してから行けばよかったね。俺も、自分が食べたいばっかりで……」
「全然、美鳥君の食べたいところに行けてうれしかったよ!?」
あたしは慌ててそう言った。それはそれで、事実だった。
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