二話

64/68
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/351ページ
「……うん」 「どう、見てほしいの?」  「口にすればそう見てもらえるようなことじゃないから、言わないよ。仲悪くなりたくないし」 「ええ……?」 (わけわかんないよ、奏太) 「それより、白山でしょ。お見舞いのお礼、LINEしときなよ。ポイント稼ぎに」 「あ、うん。ありがとう。忘れてた」 「本当、しっかりしなよ。ユカリちゃん」  こつん、とおでこを殴られた。痛くはないけど、あたしは思わず反射的に膨れた。 「応援、してるんだからね? 僕は」 「知ってる。ありがとう」  保健室で、そうこうしているうちに昼休みが終わるチャイムが鳴った。  なので、あわててあたしたちは保健室を出て、教室に走った。
/351ページ

最初のコメントを投稿しよう!