二話

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「きゃっ」  背後からの声に思わず飛び上がる。 「ご、ごめん。ビックリさせたな」 「うん、ビックリした……で、話って何? なんでこんな場所に……」 「さすがに今回は誰にも聞かれたくなくてさ」 「へ? そんなにも深刻な悩み相談?」 「別に俺は悩んでるっていうわけではないんだけど……まあまじめな話だな」  そう言って美鳥君は苦笑いする。そしてあたしに向き直り、真顔で言った。 「お前、俺のこと好き?」 「へ?」  あたしはびっくりして口を丸く開けた。 「そんな素振りあるけど……もし、そうならだけどさ。俺と付き合わねぇ?」 「えっ!?」  さらに驚いたあたしは、若干後ろに下がる。
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