二話

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「うんっ」 「……金沢が怖いけどな」 「へ?」 (何で奏太? 関係なくない? むしろ喜ぶはずだけどな) 「いや、なんでも? 空耳が聞こえたのか? ユカリは」  歯を見せて、さわやかに笑う美鳥君に、あたしは顔を熱くして笑い返す。  この笑顔、あたしのものになったんだ!?  本当に、本当に!? あたし、美鳥君の彼女になれたの!? 「多分……」 「じゃあ、また明日。今度は家に迎えに行くから」 「うんっ!」 (明日からが楽しみだなぁ……)  こうして、あたしと美鳥君は付き合うことになった。別れた後奏太に即効連絡したら、そっけないスタンプが一個返ってきただけだった。
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