三話

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「声をかければすぐにできるよ、奏太だもん」 「あ、そ」 (塩対応―!)  完全奏太ご機嫌斜めだよ。まあ、あたしが悪いんだけどさ……。  奏太が怖いー。 「奏太本当ごめん。いい天気だね」 「話題そらすの下手だね、ユカリちゃんは……今日は曇り」 「うう……」  確かに、雨は降らない程度の曇りだけど。  なんか、この微妙な曇り方が逆に今の雰囲気にぴったりで怖い。  背後に視線を感じながら、あたしと美鳥君は隣に並ぶ。奏太、もう少し離れて歩いてほしいんだけど……。
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