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その後も毎日、奈智とペアを組んで練習を行った。
奈智は私の言うことを素直に聞き入れて、前向きに練習に取り組んでくれた。
このため、奈智は私にとって風凛にも負けないパートナーに成長していった。
ある日、風凛と会って話す機会があり、その時、風凛から思わぬことを言われた。
「奈智の調子はどう?」
私は不思議に思って、
「まだ奈智のこと話してないよね!
今日、風凛に私の新しいパートナーの話しようと思っていたところだけど?」
と風凛に疑問をぶつけた。
すると風凛は、すでに知っていると言わんばかりに話をしてくれた。
「奈智はね、実は私の腹違いの妹なんだよ!
私の両親は離婚して私は母に育てられたんだけど、奈智は私の実の父の再婚相手との間にできた子なのよ!」
私は、風凛の家庭の事情をよく知らなかったため、少し衝撃を受けた。
「奈智は、すごく素直で優しい女の子だと思うんだけどね!
それに、何でも一生懸命やってくれる子だよ!
だから、沙羅に奈智とパートナーになってもらえたら嬉しいと思って…」
このような裏の事情があったとは、私は予想もしていなかった。
「そっか!
風凛、迷っていたけど奈智とパートナー組ませてもらうよ!」
私は自分の思いを正直に話すと、風凛は嬉しそうに答えてくれた。
「もちろんだよ!
そうしてくれると私も嬉しいよ!」
こうして私は、奈智とパートナーを組んで試合に出場することを決意した。
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