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そんなある日、私は風凛とランチすることになって街で風凛と会う約束をした。
待ち合わせ場所で風凛を待っていると、松葉づえをついた風凛がゆっくりとした足取りでやって来た。
「ごめんね、遅くなっちゃって…
早めに家を出たんだけど、まだ松葉づえに慣れなくてね!」
風凛が申し訳なさそうに言ってきたので私が、
「いいよ、無理しないで!
今日はいつものパスタ屋さんでランチしようか?」
と言葉をかけると、
「うん、行こう!」
と風凛は元気に返事をしてくれた。
よく2人で立ち寄るパスタ屋さんは、ご夫婦で営業されていて、店員のおじさんとおばさんとは顔見知りになっている。
店内に入るとおばさんが、
「あら、風凛ちゃん大丈夫?
怪我をしたとは聞いていたけど…」
と心配そうに声をかけてくれた。
「はい、おかげさまで、何とか歩けるまでに回復しました。」
風凛が笑顔で返事をすると、おばさんは少しほっとしたようで、
「元気そうで安心したわ…
さぁ、お座りになって!」
と席に案内してくれた。
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