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まずは、ストレッチをしながら私から女性選手に話しかけた。
「歳はおいくつでしたか?」
「19歳です。」
その女性選手は、私よりも3歳年下だった。
「私は、22歳です。
まずは、お互いに何て呼べばいいかな?
奈智って呼び捨てにしてもいい?
私のことは、沙羅って呼んでね!」
奈智は笑顔で、
「はい」
と言って頷いた。
「奈智は、バドミントンを始めたのはいつ?」
「高校に入学してバドミントン部に入部しました。」
「ダブルスの経験はある?」
「それが、ないんです。」
奈智は、はきはきと元気に答えてくれて、私はとても好印象を受けた。
ストレッチが終わってから、コートに入って2人で打ち合いの練習をした。
最初は軽く打っていたが、少しずつ打ち方を強くしても、奈智はなんなく打ち返してきた。
奈智は私よりも身長が少し高くて、手足が長い印象を受けたが、そのせいかコートぎりぎりのシャトルも軽く打ち返してきた。
私は何となく、奈智は世界に通用する選手になれるような感じがした。
次にダブルスを組んで、練習場にいた他のペアにお願いして試合形式で対戦してみた。
すると、奈智は私とのポジションや間合いの取り方がよくわからないようで、打ち返す時に2人でシャトルを取りにいってしまう場面もあった。
これは、奈智はダブルスの経験がないから、いたしかたのないことだと私は考えることにした。
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