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「日本の歴史の本を、ゾイに借りて読んだんだ。
シロウも知ってるかと思って。
あと、これ。とりあえずの着換えと靴」
「あこ、ありがとうございます。こんなに... 」
アコは「金平糖は、ソーダとレモン、桜桃と
白はフレーバー無し」って笑う。
四郎が座るソファーの隣に 買って来た服の紙袋を置いて、「最近、俺も習った」と
ミカエルの翼を目眩ましすると
「シロウのこと、ボティスに話してくる」って
片手上げて 消えた。気ぃ利くよなぁ...
「食べてみたら?」
ジェイドに勧められた四郎は、「はい」って
金平糖の瓶の蓋を開けて、水色を指に取った。
人差し指と親指の間にある 五ミリ粒くらいの
それを、しばらく眺めて口に入れる。
「こういった 味だったのですね... 」と
眼を輝かせて「色と同じ印象の味がします」と
またオレらに ときめきを感じさせやがるんだぜ。
「どうぞ、共に 御賞味下さい」って
金平糖の小瓶を、オレらに差し出す。
「友と 共に、食したいのです」
なにか分かんねーけど、胸が じんとする。
本当に 一緒に食べたいのは、あの魂の人たち なんだろうな... と 思うと。四郎と籠城した人たち。
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