3 ルカ

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3 ルカ

「一緒に過ごせるのか?!」 「マジで?! 服とか買わねーと!」 「僕の家で暮らすといい」 色めき立っちまったオレらに 四郎は「兄様方は 親切な方々なのですね」って 嬉しそうに笑って いとも簡単に ハートを摑んじまうんだぜ。 「(はらいそ)では、天人(ゼズ)様に 御目通り叶ったのです」 ふわふわして 眼をキラキラさせてるけど 「すんなり天に上げられなくて ごめんな」と ミカエルが謝ってる。 「(さん)みげる。あなたにも お会い出来た。 そして私は これから、人々に 御心(おらしょ)を伝道することが出来るのです」 四郎は、そのままの顔で ミカエルを見上げて言った。四郎から発散される 前向きで爽やかなものが伝わってくる。 “希望に溢れてる” って感じなやつ。 「うん。俺が ずっと居るからな」って ミカエルも笑い返した。
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