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ふたりだけがあの空間にいた。
あなたが私の部屋にいた。
カーテンの向こうの夜は深く、
私たちは永遠と朝日を待っていた。
ひざの高さの机の上では、
エメラルドの瓶が小さな海を抱えて、
部屋の明かりを優しく含んだ。
アルコールの匂いをふわりと纏う、
この狭い狭い部屋で、
煌々と光るテレビを、
ただ眺めるふたり。
グラスを抱えて、
地べたに座って、
ベッドに背もたれ、
ただ、ぼーっとしてたのだろうか、あの時の私たち。
日はまだ昇らない。
秋の夜長はふたりの空間を永遠のものにした。
そういうふうに、錯覚したんだ。
ずっといて欲しかったのに。
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