恥ずかしがり屋

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素直だったら。 普段素直になれない浅野に向けて私が言った言葉。 そして浅野は、このタイミングでそれを言った。 これは、浅野が恥ずかしがり屋だからだと思う。 じゃ、じゃあ……… 私は私の顔が赤くなるのが分かった。 (顔あっつい……) 「浅野、さっきのは、自分に都合のいいように考えても良いんでしょうか…」 しどろもどろになりながら言った。 オレンジ色の太陽が振り返った浅野を優しく照らす。 「おう」 肯定、した。 そっか、浅野は私のこと好きなんだ。 なんでだろう。 凄く暖かい、嬉しい気持ちになった。 浅野が私のことを好きって知った瞬間、浅野が愛おしくて仕方がなくなった。 私は、私は、浅野のことが好きなの? ううん、好きなんだ。 出会ってまだ4ヶ月も経ってないけど、今まで全然意識してこなかったけど、好きだったんだ、浅野のことがずっと。
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