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先人曰く『事実は小説より奇なり』とは、よく言ったもんだ、と今俺は痛感していた。
だって、可笑しいだろ?俺は自分家の自室にいたんだぜ?なのに、気ぃ付いたら外だし、梅雨明けしたばっかなのに、雪降ってっし………おまけに
「アンタさぁ、こんなトコで何してんの?イイ歳して隠れんぼとか、笑えないんだけど。」
一見、時代劇に出てくるような、剣士っぽいカッコしてるけど、どう見ても〝男装女子〟な『不審者』がいて。
っつーか、なんか震えてるし、寒いから?って俺だって寒いよ。薄手のTシャツ(七分袖)とスウェットだけで、裸足だし。
「え?あ、あの………えっと………」
何かオロオロしてる。もしかして、ビビってる?何に対して?
「(イラッ)あのさぁ、言いたいことあんなら、ハッキリ言ってくんね?!」
「あ、あの!今は大声出さないで下さい!」
声を潜めつつ、でもハッキリ告げた〝男装女子〟。割りと素直なのは良いことだ。
取り敢えず、俺は落ち着いて状況を整理する為に、物陰に身を潜める〝男装女子〟を庇うように隣に座った。何かヤバそうだったから。
多分、それは合ってるから現状把握が急務だろう。その為には……………
「もっかい聞くけど。アンタ、ココで何してんの?ってか、ココ何処なん?」
取り敢えず、日本なのは間違いないんだとは思うんだけど。何か周りが、古めかしいってゆーか………まるっきり、時代劇のセットっぽいんだよなぁ。
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