最初の不運

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最初の不運

今から、うん十年前に、その不運はきました。 とても辛く、恥ずかしく、途中で逃げ出したくて、未遂でもしようかなあと、馬鹿なことを考えていたら、走馬灯のように自分の一生の映像が見えました。 でも、本人は本気であちらに行きたいわけではないので、今の何だったのかなあ?ぐらいの認識。 亡くなっているじいちゃんとばあちゃんが夢にあらわれて、何も話しませんでしたが、一度も会ったことがないけれど、きっと祖父母だと思えました。 目が覚めて、薬でも飲むかなと、思ったとき、電話鳴り、知らない人ですが、今から行くから、待っててと。 ばか正直なので、待ちました。何時間も。 結局、誰も来ませんでしたけど。 その人が来るのを待っていて、その機会を逃し、もうそういうことは考えませんでした。 今、思えば、うん、あぶなかったのね。 不運を乗りこえられず、違うところに行きかけたので、これからなんとなく、不運は消滅。 あっという間だったような、よく覚えていないのです。 2回目の不運も終わりかけという時、これを思い出しました。 人生には、一度か二度、大きな試練がおとずれるそうです。 たぶん一度目は(ミッションクリアを)しくじりましたので、二度目が忘れた頃やってきたのでしょう。 って、今だから思えるわけで。
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