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「詩音、お前本当に大丈夫か?身体震えてるぞ。」
「怖い。」
「怖い?」
「怖い・・・また、一人になる。いじめられて・・・皆から見下されて、化け物扱いされてそれで・・・笑えなくなるのが・・・怖い。」
親がいなくなった時のようになるのが怖くて・・・怖くて仕方ない。
学校だったり外だとこんなに震えることは無かったのに、家に帰ると急にこうなることがよくあった。
ここには高杉さん達もいるのに・・・震えてる。ここは・・・私の家みたいな場所なのか。
『お前だって、裏切るんだろ?詩音を。助けたのはほんの一瞬で、それで身近にいるふりをして僕らを殺そうとするんだろ?』
「そ、そんなことない!」
『そうやって言い切れるのか?』
「―――――っ。」
『信じられないのならこれ以上ここにいるつもりは無い。これが僕らの・・・詩音の日常だったんだ。』
本気で信じられないのなら要らない。詩音には要らない。僕一人いれば十分だ。今までも、そうやって生きてきた。だから・・・
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