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「なぁ歌奏さんよ。」
坂本が、僕の事を呼んだ。聞く耳を持たなかったが、詩音が聞いておいてと言ったので僕は仕方なくその話を聞いた。
「わしゃあ、誰を信じるかなんて思っちゅういない。信じられないなら利用すればいい。だがな、ここにいる四人は、少なくともおぬしを裏切ったりはせんよ。おんしが・・・わしらを裏切らなかったようにな。」
『っ!!?』
なんで・・・そんな優しい言葉を言うんだ。僕は・・・僕らは、そんな事を言われる筋合いなんて・・・。
「私は・・・あんなに強くなるって決めてたのに・・・結局、誰かを頼ってばかりだ。・・・どうしてああなったのか知ってるなら、教えて欲しい。一緒にいるかは、それから決める。」
私は感じていた。何か裏があるんじゃないかって。そうじゃなかったら新撰組は・・・土方さんたちはあんな風にはならない。
でも、心の底から許そうとしない感情が湧き上がってくる。だから、もしかしたら傷付けてしまうかもしれない。
私が正常であるうちに・・・話して欲しかった。ここにいる四人を・・・・・・信じたかったから
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