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わたしの婚活を妨害するだけでなく、わたしを振り向かせるために、わたしがお金持ちとしか付き合わないっていうからと、IT企業を起業して、成功した直人……。
「凛子、俺、おまえと付き合える資格は取ったから、だからさ、お試しで、付き合って。凛子の事を、大切にするから」
直人が、何も言わず、固まるわたしの頭に、ポンと手を置いた。
「直人、わたしみたいな、お金目的な女のどこがいいの?わたし、今まで、直人に酷いことをたくさん言ってきた。だから、今さら、直人がお金持ちになったからと、直人と付き合えないよ。そんな虫のいい事、できない」
直人に、わたしは相応しくない。
直人が、わたしと付き合うために、IT企業を起業して成功を掴んだと言ってくれても、わたしは、自分が腹黒過ぎて、直人とは付き合えないと思った。
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