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ーーーパシッ！
アシェルは私を親指で弾き右手で受け止めた。
「さあ、表か裏か。運命の分かれ道だ。」
そっと手を開くとラナシア初代皇帝の肖像が模された面が見えた。
もちろん私の意志の通り表だ。
が、次の瞬間。
「裏だ。」
アシェルが言った。
レビィも覗き込み、「よし、左だな。」と歩き出した。
違う、そうじゃない！！
肖像が表で王宮の絵が裏だ！
お前達はコインの裏表も知らないのか？
旅人だからか？
生粋のラナシア国民ではないから知らないのか？
ああ、私としたことが。
一生の不覚だ・・・。
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