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「どうせ同じ人が何度も投稿してるんでしょ」
「同じ場所には一人につき一回しかハートマークをつけられないことになってるのよ。有名なデートスポットはともかくとして、こういう場所こそ愛の生まれやすいスポットなんだと思うな」
「愛の生まれやすいスポットねえ」
香苗はうさんくさそうな態度を崩そうとしない。
「今度の休み、一緒に行ってみない?」
そう言って、一番近そうな場所のハート✕5をクリックする。公園のベンチが表示された。
「どうせ近くに学校でもあって、そこの生徒の定番のデートスポットになってるんじゃないの。高校生とかそういうアプリ好きそうだもん」
「それでもいいじゃない。どうせやることもないんでしょ。一緒に行ってみようよ。26年パートナーのいない私の為だと思って」
香苗は私を見てため息をついた。
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