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 仕事終わり、会社のビルを出た所に北川さんがいた。しかも二人。あれって… 「川瀬さん!お疲れ様!」  北川さんから声をかけられたので、ちょっと近寄らせてもらった。 「わー、双子のお兄さん?」  イケメンが二人って壮観だ。失礼ながら二人をじっくりと見比べてしまった。あれ、でも…。 「思ったより似てないですね、お二人。一卵性って聞いたから、どれだけソックリなんだろうって思ってましたけど。」 「「似てない?!」」  そこはさすが双子、声をハモらせ驚いている。私、何か変な事言った?お兄さんは弟の背中をバンバン叩いているし、弟の北川さんは少し恥ずかしそう? 「えっと、何て言うか、顔は似てますけど、持ってる雰囲気というか、カラーが違うっていうか…。」  北川さんがライトグリーンなら、お兄さんはアイスブルーって感じ。お兄さんは北川さんよりクールな印象を受けた。 「えっと、川瀬さん。これから何か予定ある?ご飯、行かない?」  北川さんにそう聞かれて、答えに詰まる。こういう時、何て言うんだっけ? 「良いん…ですか?」 「俺が誘ってる方なんだから、もちろん!」  語尾にハートマークは付けられなかったけど、北川さんの笑顔に、正解だったとホッとした。
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