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それって、まさに私の理想。北川さんは私に一度も“意外と”って言わない。
「俺さ、付き合う人にタイプとか特になくて。その人その人、どっか何かしら良いところがあるし、良いと思う所が沢山あれば好きってなるのかなって思ってて。ただね、一つだけ希望っていうか理想があるんだ。兄貴とちゃんと見分けてくれる人。」
ずっと双子の兄弟として二人セットみたいに扱われてきたら、そう思うのも当然なんだと思う。
「だからね、さっき嬉しかった。“似てない”って言われて。」
「あ…」
重なる理想と理想の輪、その先にあるのがもしかしたら恋なのかな。胸の奥がキュッと音を立てた気がした。
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