出逢い

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「ちーちゃん、秋山君のこと嫌いなの?」 なっちゃんがびっくりした様子で聞いた。 「声、大きいよ。なっちゃん」 「まあ、ちひろは昔から変わってるから」 そう言ったのは池谷凜ちゃん。 ちなみになっちゃんの本名は安部菜津。 私たちは高校一年生。 中学生の時から三人一緒で友達だ。 私たちは今、高校の中庭でお弁当を食べてる。 五月の風が気持ちいい。 長かった受験もやっと終わって、高校生活はとっても楽しい。 私たち三人の目標は高校で彼氏を作ること。 中学生の時のリベンジ。 で今お弁当を食べながら、この高校で誰がカッコいいか話してた所。 「まあ、ブサメンが好きって人もいるから」 凜ちゃんがサンドイッチをモグモグしながら言う。 「えー、そうなの、ちーちゃん。ブサメンでオタクで気持ち悪い系の男子が良いの?でも安心して。私、ちーちゃんがゴリラみたいな男子と付き合っても応援する」 なっちゃんはお弁当をもう食べ終えて、菓子パンを食べてる。 「友達の恋人が気持ち悪いゴリラか」 と凜ちゃん。 「でもゴリラもよく見たら可愛いかも」 「そうかなあ。私は嫌だけど、ちーちゃんの恋は応援する。みんながちーちゃんの彼氏不細工だと思っても私は応援する」 「待って、待ってよ、二人とも。なんで私の彼氏がゴリラのオタクなの?ただ秋山君が苦手って言っただけなのに」 「だって秋山君がカッコ悪いなんて普通じゃないよ。なっちゃんもそう思うでしょ」 「うん。秋山君初めて見た時、芸能人がうちの学校通ってるのかと思ったもん」 「別にカッコ悪いなんて言って無いよ。ただ苦手なだけ。あっ、そろそろ時間だ」 私たちは慌てて教室に戻った。
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