第2章 動き出す運命 / 綾那と大地

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翌朝、食卓にトーストに目玉焼きにサラダにヨーグルトと、両親が亡くなって以来の朝食らしい朝食が並んでいた。 挨拶とお礼を告げ、全てを美味しく頂いた後、身支度を調え一緒に部屋を出た。 このビルは一見普通の雑居ビルだ。 1階には小さな花屋と書店。 2階以上は中小の企業がオフィスを構えている。 それが表向きだ。 けれど、本当はこのビルに入っている店舗も企業も全てCH管理局の偽装なのだ。 昨日投げ飛ばされた道場は地下にある。 CHの存在自体、公表されていないし、国家機関にこのような部署があることも公表はされていない。 「なんのために?」 僕にはまだ分からないことばかりだ。 「よう! おはよう!」 ビルの前には大地が待っていた。 僕の肩に腕を回し、耳元で聞いてくる 「で、同棲生活は順調か?」 「ど、同棲ってなんだよ!  黒木さんにも失礼だろ!」 慌てふためく僕を見て、大地は大笑いをしている。 一通り笑って、涙を拭いながら言う 「おい!  綾那! お前、からかいすぎだよ! ほどほどにしてやれよ」 と綾那に顔を向ける。 すると綾那は今までとは違い、悪戯っぽい笑みで 「だって、蒼太っち、かーわいいんだもんっ! ホーントからかいがいがあるんだからー!」 何コレ?! これから僕、大丈夫なのかな?
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