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「弱、全くつまんねーな!」
血の滴るナイフを玩びながら、男が言う。
楽しく遊んでいた玩具の電池が切れ、癇癪を起こした子供のようだと、黒髪に所々赤い房の入った女が、呆れ顔で見ている。
「そろそろ行くわよ」
「へーい。次はもっと遊びがいがあるのがいいんだけど」
「あんたの趣味はどーでもいいのよ。じゃまな虫を駆除したいだけな~んだから」
「へいへい」
男は面倒そうに手をヒラヒラさせて答える。
「でーも、まだ遊んで良いんだよね~? 次はどぅやって遊ぼうかな~楽しみだなぁ……ニヒッヒィ!」
恍惚とした目でナイフの血を拭う。
*
翌朝もナイフで滅多刺しにされた局員の遺体が発見された。
立て続けに局員が狙われたことで、採集者たちの標的にされたことは確定した。
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