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あのぉ……紅さん、こんな小さな女の子、僕はどうしたらいいのでしょうか?
助けを求めてで、剣持さんを見るが、クスクス笑ってそっぽを向いているし、となりの綾那はもうすでに子猫に夢中で、ルンルンしてるよ……
紅さん見た目カッコイイお姉さんなのに、あまりの自由さと、この状況にめまいがした。
「部屋割りも決まったところで、じゃぁ後は頼んだよ」
軽く右手を上げて、剣持さんが去っていった。
「さ、あなたたちはこっちの部屋ね」
と、紅さんも未来ちゃんと、さなえちゃんを連れて行く。
綾那と春花ちゃんは、もうすでにリビングのソファに座って、子猫の名前を話し合っている。おどおどして見えた春花ちゃんも、綾那が考えた名前に小さく笑っている。
幸いにも、この部屋には個室が四つあるので、人数が増えても大丈夫なのだが……大丈夫なのだが、一番困っているのは僕だ!
けれども春花ちゃんの笑顔を見ていると、綾那と子猫がいるこの部屋で良かったのかなと思い直した。
もう、みんな居なくなってしまったし、諦めた僕は聞いた。
「ねぇ。名前もだけどさ、この猫のご飯とかトイレってどうするの?」
目を見開いた二人の顔に、盛大に『!』が、点滅している。
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