第8章 バンパイア

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僕は給湯スペースにあった、ペットボトルのお水二本を持ってきた。 大地に手渡すと、リーの顔、特に目元を中心に水をかけた。 もう一本でうがいをさせると、タオルを押し当てるようにして、顔をぬぐってやった。 「何で……、何でこんなことするのよ?」 「何でって、催涙スプレーで死にやしないけど、これ結構痛いしキツイだろ? 下手にこすったら顔傷ついちまうし」 「本当、甘ちゃんね……あんたたち……」 リーは、そう言うと顔を背けた。もうその声に敵意は感じられなかった。 「もう大丈夫だよ」 僕が声をかけると、綾那と春花ちゃんがデスクの下らか顔を出した。 二人とも大丈夫そうだ。
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