圭太とちいちゃんの楽しい調理実習の巻

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「当たり前でしょ!ちょっと良原君!そんなこと聞くなんて今日のあなた、デリカシーに欠け過ぎ!ちょっと可笑しいわよ!」 「ああ、ちょっと可笑しい。」と答えた圭太の目は確かに血走っていた。「可笑しいのは今に始まった事じゃないから、まだまだ聞くよ。えーと、じゃあさあ、女の子はパンツを見られたくないのに何で態々スカートを履くんだろうねえ。」 「何でって」とちいちゃんは言うなり、パンツ剥き出しで歩くお馬鹿さんが何処にいるのよ!と言わんばかりに、「アハハ!」と思わず吹き出した。「亦、何、変なこと聞いてるの!そんなの覆い隠す為に決まってるじゃない!」 「覆い隠す為に決まってる?それなら湯文字でも出来るよ。」 「湯文字でもってアハハ!」とちいちゃんは亦、吹き出した。「もう言う事が無茶苦茶!湯文字じゃあ外を歩けないじゃないの!」 「ああ、そうだよね。いやね、僕が聞きたいのはだ、覆い隠す為なら風で煽られて、ちらっと見えてしまう危険性の無いズボンの方が適してるのに何で態々その危険性の有るスカートを履くんだい?って事だよ!」 「えっ、それは、つまり、女の子のファッションだからよ。」  言いながらツインテールの赤いポッチリを両手で弄り出す。 「いやいや、それはズボンにも言える事だし、それだけの理由にしようとする所からして正直じゃないのであってだねえ、君の本音はだねえ、これは女の子全般に言える事なんだが、言うなれば、君達はパンツがちらつく可能性の有るスカートを履く事に因って女をアピールしてるんだよ!」  余りにもませた圭太の説に、「えー!?」とちいちゃんはおっ魂消た拍子にポッチリから両手を放すと丁度、お手上げ!のポーズを取る時みたいに両掌を天井に翳した状態で固まってしまった。 「ほら、それが証拠に君みたいに女子は男子にスカート捲りされてもスカートを履く事を止めないじゃないか!」 「だって、いつも捲られるわけじゃないもん。と言うか捲られることなんて偶にしかないもん。」 「まあ、そうだけど、その偶にというのを君は密に期待してスカートを履き続けてるんじゃないのかい?君は勿論、否定するだろうけど、これを全面否定しては嘘になるのであってだねえ、矢張り君は期待しながら女をアピールしてるんだよ。もっと言えば、男の情欲を掻き立てようとしてるんだよ。その点、大人の女は慣れたもので態々男をスケベにさせるミニスカートを履いたりミニパンツを履いたり肩を露出する服を着たり胸の膨らみを強調する服を着たりして男の情欲を掻き立てようとするんだ!その癖、それに魅せられた男をスケベと言って非難したりするだろ。自らエッチな恰好をしておきながら見られてエッチって文句を言うのと同じことだから男は間尺に合わなえわ、叶わねえわで堪ったもんじゃねえよ!全く女は自分もエッチな癖に男だけをエッチにしようとするんだから始末に負えねえ。まあ、しかし、そう女が露骨にエッチと顔に描いてあるようじゃあ身も蓋もねえから猫被ったりして清純そうに振る舞うのも良いっちゃあ良いんだけど野菊の墓の民さんみたいな真に清純な人が絶滅危惧種になってしまったのは、悲しい哉、争えない事実なのであって、全く今時の女は・・・」
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