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ちいちゃんが少し苛立った物言いをしたので圭太は、不味いと思って、「ああ、いやいやいや、だよね、だよね、そうだよね、女の子はデリケートだよね。」と慌てて無理矢理、同意して、ちいちゃんがこれから言う事にも同意しなければいけないと思った。
「良原君、最初から素直に答えていれば、そんなに困る事ないの。」
「ああ、そうだよね。」
「さっきもそうよ、分かってる?」
「ああ、分かってる、分かってる。」
「これからほんとに素直になれる?」
「ああ、なれるさ、素直、素直にね。そうすれば良いんだね。」
「それとさっきも言ったけど兎に角、意地悪は言わないこと。」
「ああ、それはもう絶対、約束する。」
「ほんとね。」
「ああ、勿論さ。」
「じゃあ、教えてあげる!」
「やったー!」
圭太は手の舞い足の踏む所を知らず小躍りして喜んだ。
ちいちゃんも喜びを流露して二人が笑壺に入りて戯れ合っている内に全班が洗う作業を終え、先生の野菜の切り方のレクチャーを見てから野菜を切る作業に移った。各班は各班毎にまな板と包丁が三つずつ分配されていたので二人ずつ三組に分かれて作業をする事になり、圭太の入った班はちいちゃん以外の女子二人は友達同士だった為に、優秀君は自分に卑怯者が媚びていた為に、圭太は件の通り、ちいちゃんに指南を取り付けた為に自然と各々ペアとなって分かれた。
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