圭太とちいちゃんの楽しい調理実習の巻

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 圭太は振り向き様、にやっとして、「ほっぺはほっぺでも僕のお尻のほっぺを見て欲しいから。それと、その前に僕のパンツ姿を見て欲しいから。実は僕、ブリーフなんだ。」と言いしな再び、にやっとしたかと思うと身をくるりと反転させ、ちいちゃんと正対するや、「コマネチ!」と叫んでゼスチャアを交え、ビートたけしのギャグの物真似をした。  すると、ちいちゃんは吹き出しながら圭太の右横にさっと回り、「もう!エッチなんだから!」と叫ぶが早いか、圭太の尻を亦もや力任せに平手で撲った。 「ものごっつ、いてゃあでかんわ!」  圭太が斯様に大阪弁と名古屋弁をミックスさせて叫んで、さっきにも増して尻を摩りながら痛がると、「アハハハ!」とちいちゃんは大いに笑い転げた。 「幾ら僕の冗談が面白いからって撲っておいて、そんなにも笑うなんて酷いじゃないか!」  言いながら少しずり落ちた半ズボンを両手で引っ張り上げる。 「そんな事より脱げちゃうから早くチャック上げなさいよ!」 「而も連続で撲っておいてだぜ、あんまりだよ。」  言いながらチャックを上げボタンを嵌める。 「だって、さっき、女の子はデリケートなんだから気を付けてって言ったのに変な冗談ばっかりするからよ!」 「だからって、おー、いて、お尻が腫れちゃったよ。」  言いながら尻を猶も摩る。と、興味をそそられたちいちゃんは漆黒の瞳を炯々と光らせながら圭太の尻の方へ視線を移して呟いた。「ほんとだあ・・・腫れてる・・・」  その自分の尻をまじまじと見るちいちゃんの目に宿る好奇の光りを見逃さなかった圭太は、殊更に気取った口調でこう言った。 「角谷、僕の腫れ上がった桃尻、見たくなったろ。」  すると、ちいちゃんは、はっとして我に返り、慌てて視線を圭太の瞳に向けて圭太の胸中を窺った。そこで圭太が図に乗ってクリクリした目でウィンクしながら目配せして見せると、「何よ!その真似!」とちいちゃんは言うなり手を後ろに組んで頭ごと体を左右に振り出し、敢えて、そっぽを向きながら、「そんな訳ないでしょう。」 「恍けちゃって。」 「恍ける訳ないでしょう。」 「ほんとは見たいんだろ。」 「見たい訳ないでしょう。」 「それが有るんだなあ、僕、見ちゃったんだよ。」
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