二章

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「……大丈夫か? 葵」 「うん……」頷いて、「おまえのを口でしてやるから、ふちに座れよ」言うと、 「俺はいいって、葵…もう何度かイったし…」 「いいから、座れって」 腰を抱え上げ縁に座らせて、既に高ぶりを見せているそこを口に含んだ。 「んっ…あぁ…なぁ、葵…」 「……ん…」と、目だけを上げる。 「……おまえって元は男が好きとかじゃなかったよな…?」 訊かれて、一瞬ぐっと息が詰まりそうにもなって、 「……なっ…んで……そんなこと……」 動揺に(ども)りながら顔を見上げた。 「……別にどうってわけでもないんだ、俺だって……おまえと関係するまでは、そういう経験もなかったんだし……ただ、なんていうか……おまえ、さっきも巽のことを思い出してたから……」 なんとなくシノの言いたいことがわかって、 「……俺は、おまえだけだから……」 と、舌先で先端を舐めながら口に含んだ。
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