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「……すげぇ甘い匂いがしてくるな」
鼻をすんすん鳴らして言うと、
「……紅茶でも淹れるか?」
葵がようやく醒めてきたようでそう口にして、
「ああ、いいな。じゃあ紅茶にブランデーとか……」
と、とっておきのブランデーを取り出した。
紅茶を沸かして淹れ、ブランデーを垂らして味見をする。
「あっ…シノうまい、これ。ケーキに入れてもよかったよな?」
「ああ、ブランデーケーキとかいうのか? それもいいな…今度また作ろうな…葵」
「うん。シノと2人で、また作りたい」
「ああ、そうだな…」
キスを交わすと、葵の唇から今飲んだばかりのブランデーが微かに薫った……。
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