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「……ま、さか……これって……」
身体を這い上がるようにぶるりと寒気が襲った。
ふつふつと鳥肌が立つような悪寒が抑えられない。
「……なんで、こんな……今になって……」
男は、俺を知っている素振りだった。
じっとりと汗が滲み出す手の平の上にある、かつては見慣れたドラッグが入ったパケを、じっと見下ろした。
……ドラッグは一度常用すれば、どこからかそのルートに使用者の名が知れ渡ると聞いたことがある。
俺の名も、売人たちのリストに上がっているのかと思った。
くそっ、こんなもの……と、すぐに捨ててしまおうと思い、だが咄嗟には捨てる場所が見つけられず、家まで持ち帰ってしまった……。
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