四章

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……テーブルの上に置いたクスリのパケを眺めていた。 捨てなくては……と、思う。 水道で中身を洗い流して、捨てるんだ……そう頭では思うのに、一向に身体は動かなかった。 ……今、コレをやれば、俺はラクになれるんじゃないかという考えばかりが浮かんで、 ダメだ……俺はどれだけドラッグで辛さを味わったと思っている……消えて行った。 窓の外に目をやると日が落ちかけてきていて、いつまでもこんな風にダラダラと悩んでいないで早く処分をしてしまおうと思い立った。 そうだ……早く処分をしてしまわなければ、篠崎が帰って来てしまうかもしれない……。
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