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「……寝ていた? 俺が、ずっと…?」
だったら、ドラッグを打っていた方が夢だったんだろうかとも思いながら、すぐには自分の中で判断が付けられずに、
「……クスリ、俺はクスリを打ったのか?」
と、ぼんやりとしたまま呟いた。
「…………おまえ、何を言ってる……」
篠崎が起き上がり、寝ている俺の両肩をぐっと鷲掴んだ。
「……えっ…」
なんで巽じゃない顔が目の前にあるんだ……と感じる。
意識がはっきりせず、今の自分の状況が咄嗟に理解できなかった。
「……葵、ちゃんと目を開けて現状を見ろ……」
「……現状……?」
朦朧とするぼやけた視界の中で、篠崎の顔に巽の顔が重なって見えた。
「あっ……巽……ねぇ、俺を……抱いて……気持ちよくさせて……」
「……葵っ!!」
泣き叫ぶような声が聞こえ、
「……はっ?」
と、我に返った。
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