三章

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「……熱…?」 と、聞き返す。 「ああ…熱に浮かされて、夢を見たんだろう…」 額に触れた手で優しく前髪を掻き上げるシノに、 「……熱って、なんで……俺は、どんな夢を……」 夢の中身を思い出そうとすると、 「……いいから、熱があるのによけいなことは考えんな。今、氷嚢(ひょうのう)を持って来てやるから」 シノは俺に笑いかけて、寝ていたベッドを立って行った。
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