3人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
ー LINE ー
一夫は疲れて帰って来た、四半期決算での残業、家に着いたのは午後11時を回って居た。
あゝ今週はズ~ト残業かよ!
一夫は毎日毎日が残業だった。
今週、決算が終われば・・・・そうだ土日に掛けて温泉でも行こうかなぁ~
そんな事を考えないと一夫の疲れは取れないと思って居た。
夕飯もカップラーメンで済まして、シャワーを浴びてそのままソファーで寝てしまう程に疲れて居た。
朝が来て一夫は・・ヤレヤレ今日で決算処理もお終い!・・と自分に言い聞かせて出勤して行った。
午後8時決算処理はどうにか終わった。
帰りの電車の中で今週始めてスマホを観た。
「あちゃーLINEが4件も未読だしぃ!」
家路に着いた一夫は矢張りシャワーを浴びてコンビニ弁当を食べながらスマホを観て居た。
メールは12件、それもどれもが、広告メールや迷惑メールだった。
全部ゴミ箱行き!
LINEを観て居た一夫。
1件は母親からのLINE、元気にしてるか?との内容!
直ぐに返信「今週決算で毎日が残業で、返信出来なくゴメン、元気でやってるよ!」
2件目、友人の裕太からのLINE。
「久々に呑みに行かないか?」とのお誘いのLINE。
「オウ、来週から少し暇になるから花金でもいいぜ!」と返信。
3件目、現在恋愛進行中の麗子からのLINE。
「忙しそうですね、時間が空いたらLINE下さい、少し心配してます、カズ君の身体の事が!」
これはすかさず返信!
「LINE返信出来なくてゴメン、今週は決算で毎日が残業の嵐でした、来週からチト暇になりますから、いつもの場所で逢いますかね~!」と返信した。
4件目のLINE。
LINE相手は『美香』となって居た。
「はて???美香って誰だ???」一夫には心当たりが無かった。
だいたい登録もしてない、怪しいLINE。
「チッ、また、エロ系かよ?」
(しかし、いつもながら、感心するよなぁ~~、どこから俺の番号やIDが漏れてるんだろう?)
(だいたい美香って誰だ?)と思いながら開いた。
『一夫さん、お久しぶりです、お元気ですか?』
(はて???)首を傾げる一夫!
「ゴメンなさい、失礼ですがどちら様ですか?」(既読)
『お忘れですか?(T . T) 』
「本当にゴメンなさいm(_ _)mどちらの美香さん?」(既読)
『マァ!本当にお忘れですか( ´Д`)y━・~~!』
「もしかして学生時代の方ですか?」(既読)
『そうです、そうです( ◠‿◠ )!』
「あの~大変失礼ですが、どこから私の番号かIDを(_ _).。o○?」(既読)
『アッ、それは秘密で~~す( ◠‿◠ )!」』
「ゴメン、全然わからないんだけど?」(既読)
『ん、もう、頑張って思い出してネ♪(´ε` )!』
「とにかく、いつの頃かだけ教えて!」(既読)
『だから、頑張って思い出してよ!(ll´д゚ノ)ノ』
「ゴメン・・・思い出さない!って言うか本当に誰よ?」(既読)
『なんで?あんなに・・・(◞≼◉ื≽◟)』
(なんだこの顔文字は???)少し怪訝な一夫。
「ゴメン、思い出さないからブロックします!」(既読)
『( ≖ิൠ≖ิ )無駄だよ、カズ君!』
(なんだコイツは?即ブロックね~)と一夫はLINEブロックをした。
数秒後に!
『だから、無駄だって一夫( ^ิ౪^ิ )』
(なんだよ?ブロックしたのに何故だぁ~???)
『早く・・・思い出してよ一夫(◉◞౪◟◉`)』
「誰だよお前は?チャンと説明しろよ」(既読)
『じゃ!ヒントね~( ◠‿◠ )/』
「小学低学年」
『これでわかるでしょう♪(´ε` )』
(小学低学年・・・・美香???)
一夫は押入れから古いダンボール箱を出して、小学生の頃の卒業アルバムを見た。
しかし、どこにも『美香』の名前は無かった。
『確認したがそんな名前は無い!』(既読)
『あー卒業アルバムには載って無いかもしれない!( ≖ิ‿≖ิ )』
「いい加減にしろよ、誰だよお前は?」(既読)
『ん、もうしょうがないなぁ~一夫は(ノ′Дヾ)』
『第2ヒントね~(;´༎ຶД༎ຶ`)』
「うるさい、いい加減にやめろ!」(既読)
『美香の家、マッチ、火事、大怪我、わかった一夫?コワィヨ―゚。・ヾ(。>д<。)ノ・。゚―ッッ!!!』
(アッ!思い出した、真・田・美・香、そうだ真田美香だ!でもアイツは小1の頃火事で焼け死んだ筈だけど!)一夫は遠い過去を振り返った!
「オイ、悪戯にしては、念が入ってるなぁ、お前は誰だよ?真田美香は小1の頃亡くなった筈だ!」
(既読)
『やっと思い出してくれたね~~一夫君!そうだよあの火事の原因はお前がウチでマッチで火遊びをして、それが後から燃え上がって・・・私は全身火だるまに成り、脳が沸騰して判別わからない程の焼死体になったんだっけ(◉◞౪◟◉`)』
(そうだ、思い出した、俺が美香の家でマッチ遊びをして、美香が止めるのを・・・)
『お前のおかげで、新聞には私が火遊びをした事になってしまったんだけっけなぁ~』
「・・・・ごめん・・・・でも誰なんだよ、こんな悪戯は???」(既読)
『誰でも無いよ、私だよ・・・真田美香だよ!(◞≼◉ื≽◟グギギ〜』
「いい加減にしてくれ!」(既読)
ピンポーン・ピンポーンピンポーンピンポーン!
インターホンが連打された。
ドアの覗き穴から一夫は覗いた。
ドアの凹凸のレンズには誰も居なかった。
『か・ず・お・う・し・ろ・だ・よ・!』
ー都市伝説 ENDー
最初のコメントを投稿しよう!