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意識がもうろうとする。
…
ハッ!
「俺は…たしかあのキャットとかいう奴に攻撃され…」
「目覚めたかしら。」
ロディが目覚めた時、キャットはロディのいる保健室にいた。
「治療はしてあるわ。」
「…なんでそんなことをするんだ。」
「あんたらの目には純粋な光があった。ただがむしゃらに人を殺しているようには見えなかった。なにか理由があるんでしょう?こんなことするのには。」
「…」
沈黙が続く。
「俺は…」
ロディが何かを語ろうとした瞬間キャットが口走った。
「いやいや、突然の自分語りはやめてね?なにか理由があるんでしょう?とは聞いたけど別に語れとか言ってないからね?てか誰も求めてないから。」
キャットは死んだ目で笑いながらそう言った。
「は?お前ここは過去のこと話す場面じゃねえのかよ!」
「じゃないでーす。てかそろそろ定時だしお家帰りたーい。こんな野生野郎と一緒にいたくなーい。」
「お前!」
「ていうかクールな性格の割に弱かったね。訓練してないのにパワーがあるだけでイキるもんじゃないよー?」
「んな!俺だってそりゃあ」
「はいはーい。メロンパン美味しいなあ。」
「聞けよ!」
「なに?戦闘中はあんなクールにキメてたのに結構喋る虎だねえ。」
キャットはメロンパンをお上品に食べながらそう言った。
ミシェルが保健室に来た。
「なに…あんたらいつの間にそんな仲良くなってんの…?きもいんですけど…。」
「違う!こいつが勝手に!」
「はいはーい。」
「まあまあそんくらいにして、あんたキャットに構ってる暇ないでしょ。なんで相棒のロッドの存在忘れてんの?」
「あ、ロッド!ロッドはどこなんだ!?」
「既に目覚めて職員室にいるわ。ティーナがいろいろ聞きたいことがあるって言ってたからねえ。」
「じゃあ俺もそっちへ行く。案内してくれ。」
「キャット案内してやってよ。私このあと仕事あんだよね。」
「はあ?嫌よ。誰がこんなやつ案内すんのよ。」
ロディは何か言い返そうとしていたがミシェルが割り込んで
「はいはい。怒らない怒らない。」
と、だるそうに言った。
「あんた、ロディとか言ったっけ。このまま私たちに迷惑だけかけて帰るつもり?」
「はあ?」
「いやいや、せっかく始業式で、悪魔も来なくて本当は今ごろ私だって洋の館でゆったり風呂に入って、紅茶を飲んでクッキーを食べて、ゆっくり寝れてたのよ。なのになんで私は今学校にいてこんな仕事を詰め込んでると思います?」
「知らねえよ」
「仕事内容、全部おめえらを細かく調べることよ。」
「なんでだよ!俺らがなんだよ!」
「動物型、スーパーパワーの持ち主、訓練されていない、放棄されている。こんな奴何万年も生きてきたアタシらさえ会ったことないわよ。逆になんで調べないと思ったのよ。」
「キャットの言う通りよ。まあ私は過去の資料とか調べないといけないからあとはキャットに任せるけど、ひとつだけ頼みたいことがあるのよ。あんたに。」
「俺に…?」
「ロッドには既に話してあるわ。あんたらみたいな強いスーパーパワーの持ち主放っておくわけがないっていったでしょう?そこで私たちみたいに『魅せて』みない?」
「それは…ガキらを守るってことか?」
「簡単に言えばそうね。まあ前向きに検討しといてよ。訓練したらあんたらもっと強くなるわ。迷惑かけたお返しとでも思ってよ。」
「そんなの…」
「ロッドにはドーナツあげるからお願い♡って言ったら即答でYesって言ってくれたんだけど。」
「…わかった。訓練したら強くなれるし、悪い話ではない。」
ミシェルとキャットはフッと笑った。
「ドーナツはくれよ?」
「え、やだ。」
「は?」
2人は数週間特別訓練をして、何十倍も強くなり、ミシェルたちの仲間となった。
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