3人が本棚に入れています
本棚に追加
1時間前
僕は彼女とキスを交わした。
甘い、甘い唇だった。僕の中身から何かがとろけ出すような感覚に襲われた。けれどその感覚が心地よかった。
心に多少のモヤモヤはあったが……それとは比べものにならないほどの満足感で満たされていた。
「そろそろ眠くなってきちゃった」
そう彼女が言ったので時計をふと見ると夜中の2時を針は示していた。
「そうだね……眠い、ね」
僕は必死に作った全力のつもりの笑顔で答えた。
するとなぜだか本当に前向きな思考になれてきた。
ああ、幸せ。うん、これでも幸せだと思うよ、自分。
僕と彼女はベッドに2人で入った。
高校2年生にして、初めての添い寝。
少しだけ、ほんの少しだけ、胸が虚しくなってきた。
最初のコメントを投稿しよう!