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2時間前
外はいまだに土砂降りの雨で、轟々音をたてながら雷が光っていた。
デート中の突然の雨で急遽部屋にあげてもらった僕は今まで色々な暇つぶしをしたのだけれど、いよいよすることがなくなった。
ふと、なんの意味もなく隣りにひっついている彼女の顔を見つめる。
何度見ても美しい顔。素直に可愛いと思う。すごく美人だと思う。
──触れたい──
突如、僕の心がそう呟いた。
せめてその綺麗な髪に触れたいな。
なぜだろう。不思議と僕の心臓は異様な速度でバクバクなっている。暴れている。
そっと、そっと、彼女の頭に手を伸ばした。
そっと撫でるように髪に触れた。
ああ、なんだろうこの気持ち。色々が初めてでこの感情をどう表したらいいのか分からない。ただ、“心地いい”が1番近いかな。
彼女は嫌がる素振りを見せず、僕に心を預けていた。
そのままの勢いで、髪だけでなく、ほっぺや腕や太ももなど色々なところを触った。
ただただ気持ちよかった。心が気持ちよかった。
とろけるような思いだった。
もっと彼女と居れればいいのになと思った。
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