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逆効果だ――
想い人、そんなことを聞かされて、引き下がれるか。
「覚えてるんだろ?」
あの日のキスは、水姫がしてきた。不慣れなキスに俺は驚いたんだ。
「過ぎたことだもの……」
項垂れた水姫の首筋にキスを這わせる。腕に絡めた細い腰が逃げようとするのを強く抱き寄せる。
「もう俺が嫌い?」
嫌だなんて言わせない。忘れてるなら思い出させてやる。
「嫌いだなんて……」
複雑そうに顔を歪めた水姫を、腕に絡めたままベッドの上に倒す。
「……や、やっ」
服を捲し上げて柔らかな肌に口づけを重ねる。膨らみを手の平に包み込む。水姫の身体が微かな反応を示した時、抱き起こして潤んだ瞳を見詰めた。
「あ、……んっ」
背中の中心を指先でなぞり上げる。水姫の背が反り返り細い指先が俺の両腕にしがみつく。
僅かに浮いた足の間に指を滑らす。
「思い出して、水姫」
足をくねらせ抵抗を見せる太腿の中心に、指を割り込ませていく。
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