1635人が本棚に入れています
本棚に追加
【side_北川】
パーティー当日、暁の指示で水姫を迎えに行く。【Hotel・Candytuft】へ。メイクアップとドレスの着付を手配してある。
水姫は必要無いと断るが、連れて行かないわけにはいかない。
「もっと可愛らしくなりますよ」
半ば強引に彼女をお屋敷から連れ出した。
「私なんかの為にわざわざ、すみません」
なんか、か。お嬢様かと思えば案外普通だな。
「パーティーなんてあまり出席した事なくて」
素直に感情が表情に表れる。柔らかに流れる髪、気弱そうな瞳、か細い身体。可愛らしい方には間違いないが、色気を放つタイプにも思えない。
暁のタイプには見えないが――
【Hotel・Candytuft】
ホテルへ到着し、水姫を予約した部屋へと案内をする。手配した通りにスタッフが数人部屋へと訪れる。
ゲストルームでメイクアップを施されている間、リビングで水姫の仕上がりを待つ。
最初のコメントを投稿しよう!