夜明けの散歩

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「まさか。それって砂金採りしてたってこと?」 「うん。金が取れるとは思えないが」 僕は少し離れた木陰から、一眼レフカメラで下の川で黙々と作業をしている父を覗いていた。 薄暗くて分かりづらいが、母にカメラで撮影した映像を見せてやる。 川の水は浅いので、長靴で十分濡れることはない。しかし水が跳ねてパジャマは濡れている。 「そういえば、今日帰るとパジャマを着替えてたわ」 「もしかしたら、水に入り出したのは最近かもしれないね」
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