父の認識

1/5
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ

父の認識

息子が帰省した二日目の夜。 04 : 00 a.m. 父尚夫は目を覚ますとすぐに家を出た。その際、いつものように長靴を履きゴム手袋をしてシャベルと洗面器を持つ。 息子と妻がそれを尾行しているのは全く知らなかった。 最近、自分の考えに没頭し周りが見えなくなっているという自覚はあったが、深夜浅い眠りに入るとその世界に入り込んでしまう。 数百時間にも及ぶ風力と水の流れの方向と力学の計算。 自分が天才的な数学の教師であり、それを成し遂げるのが人生の使命だと思い込んでいた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!