9人が本棚に入れています
本棚に追加
朝
2019年5月22日天候(晴れ)
俺は朝早くに家を出た。何気なくいつもより早めに家を出てのんびりと高校へ向かう。空を見上げると綺麗な青空が見え暖かな風が吹いてくる。まだ梅雨入り前でべたべたとしない風が肌にあたって風は通り過ぎていく。家を出て何気ない道を進むと無人駅にたどり着いた。日頃学生しか利用しない駅は少し古く壁はさびつきなんだか今にも幽霊屋敷のような感じがした建物。僕は簡易改札機に定期券をピットかざし通る。まだ誰もいない駅は静かであった。耳を澄ますと辺りは動物の音や、どこかの生活音が聞こえこの辺り一帯の集落のあちらこちらで聞こえる音が今自分に聞こえているような感じがしている。僕は腕にはめていた時計を見ると7時07分と針は時間をさしていた。電車は後三分ほどでやってくると思い目をそっと閉じて僕は一人で静かに待った。どこか遠くの方で、カンカンカンと遮断機の音が聞こえ始めそのあとにガタンゴトンガタンゴトンと動く列車の音が聞こえ始めた。俺は目を開け近づいてくる列車にすぐに乗れるよう乗る準備を始めた。電車は40秒ほどで駅のホームに入って少しずつ速度を落とし停車位置で止まった。僕は電車のドアが開くと同時に車内に入り誰も乗っていないまるで自分だけのために走っているような電車の中の席に座り学校へ向かう。電車に揺られている間も誰も乗ってこずただ単に自動アナウンスと運転手の声だけが車内に響き渡った。電車を降りると駅から海沿いを10分程歩いた少し小高い丘の上に立つ校舎が見えて来た。
僕は海を眺めながら今日もくだらない一日が始まるなーと思い校舎へ続く道をひたすら歩き生徒玄関までたどり着いた。玄関では上履きに履き替え自分の教室がある二階へと向かい階段を一段一段上ってゆく。俺は下を向き誰にあっても分からないようにして自分の教室に入った。教室には誰もおらず一人で窓の外の景色を眺めた。太平洋海の海が少し荒れており、白波がいくつもたっていた。俺はそんな景色を見ながらもふと心で
「今日の海はいつもと違ってまた結構荒れているな」
と観察した。いつも登校するのは誰よりも早く、教室に入り静かな場所でのんびりと過ごす。俺はこの生活がとても好きだ。誰にも邪魔されずにいれることや友達がいなくて困っていた気持ちもさえ飛んで行く。でも数十分後には沢山の人が教室に入ってくる。そのうち他の皆は友達と朝から喋り、孤独では無いことを確認するのだろうと僕は思う。友人何ていなくても何とかやっていけると僕はいつも思う。ただただうるさいだけであり、周りに合わせて何が楽しいのかわけがわからない。でもふとたまに自分に中の親しい友人がいたら少しは違った学校生活を送れたのでないかなと思う。
最初のコメントを投稿しよう!