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昼休みから放課後へ
毎日天気が良ければいいのにと昼休みはいつも思う。幸いながら今日はいい天気だ。誰も来ない屋上に僕はいつも昼休みそこで時間を潰す。教室に居る必要のない僕はただそこだけが学校での居場所だ。昼休みのチャイムが鳴ると、みんな購買や食堂に向かう。僕はその中に混じって屋上へ行く。
屋上から眺める景色は素晴らしくいい。海の海面が太陽の光によって反射してきらきらと輝き、時折吹く風は心地よくしてくれる。風が吹けば、木々が揺れ、葉っぱが揺れ、海からも音が聞こえまさに自然を体全体で感じられるからだ。
誰も来ないこの場所は本当に居心地のいい。
僕はサンドイッチを食べ、食べ終わると日陰でうとうととしていつの間にか寝てしまった。気づいたら日は沈みかけた。僕は急いで鞄の中からスマホを取り出して見てみると15:12と示してあり急いで教室に戻った。教室に戻るとそこには誰もおらず、ただ外からは運動部の準備する声が聞こえてくる。
僕は初めて授業をさぼってしまった。でも今日が最後と思うと授業をさぼることぐらい何でもないように思えて、靴箱に向かい靴を履いて学校を後にした。
学校の正門を出て僕は最寄り駅まで向かう。途中で海を見るために足を止め、日が沈んでいく様子を眺めていると、知らぬ間に時間は刻々と過ぎ17:48
僕は急いで駅に向かった。
駅に着くと僕は簡易改札機に定期券を当てピット音が鳴り僕は電車が来るのを待った。しばらくすると遠くの方からカンカンカンカンと遮断機の音が聞こえ始め普通電車が到着した。毎日同じ時刻にやってくる電車は、たまにワンマン運行ではないときがあるが基本ワンマンで運行している。二両編成の電車はどんどんと家の方へ近づき僕は、途中で電車を降りた。降りた駅の周辺は何もなくただ国道沿いに沿って作られた簡易駅。この周辺には何があるのかと思い探索するも何もなく、駅から少し歩いた場所に一店だけコンビニがあった。
僕はコンビニに入りサンドイッチと飲み物を買い駅に戻った。
駅に着いた時にはすでに18時をまわっていた。僕は駅のベンチで、先ほど買ったサンドイッチを食べ、そのあとは電車が来るまでぼーっと空を見ていた。電車がやって来た時にはもう辺りは真っ暗だった。僕は来た電車に乗り、家の最寄り駅で降りた。この路線でたまに通る快速電車がやって来た。僕はプラットフォームの黄色い線を越え後一歩で線路内に落ちようとした瞬間後ろから勢いよく腕をつかまれ後ろの方へ戻された。僕が後ろにしりもちをついた瞬間快速電車は警告音を立てて通過していった。快速電車が通過した後僕は後ろを振り向き誰が僕を引っ張ったのかを確認した。
僕の腕を引っ張ったのは、同じ高校の生徒だったが誰なのかは知らなかった。でも唯一分かるのは同じ学年ということだけだった。僕は僕の事を止めた女子に話しかけた。
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