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新たなる出発
2019年5月23日天候(晴れ)
僕は昨日彼女に言われた通りに7時に駅に着いた。駅の簡易改札機に定期券をかざし、通り過ぎると、駅のプラットフォームに設置してあるベンチには彼女はもう座って待っていた。僕は彼女が座っている隣のベンチに座り本を広げて読んでいると
「ちゃんと約束は守ってもらえてうれしいです。これから学校では出来るだけあなたの近くにいるので一人とは思わないでくださいね」
彼女は無愛想ながらにも話し、駅での会話は終わった。電車の中でも一切会話は行われずに、学校の最寄り駅まで来てしまった。電車の中で僕は、このまま僕は死ねないんだと覚悟した。駅を出ると、いつもの道沿いを歩き学校へ向かった。まだ誰もいない学校は静けさでいっぱいだった。僕は自分の教室に行きいつものように外を眺める。今日の海は綺麗な海だ。白波もなく綺麗な海だった。少し時間が過ぎ、教室には続々と人が来る。僕はいつものように本を開き読書をする。周りの目は一切気にしていませんよとアピールするがのごとくしていると、ポケットの中に入れていたスマホがブーブーっと震えた。
僕はスマホを見てみると、昨日僕を殺させてくれなかった彼女からのメールだった。どこから僕のメールアドレスを聞いたか分からないが、表示してある名前からきっとそうだ。
『君を殺させない人』この表示を見ると一発で分かった。
僕はメールを開いて読むことにした。
『今日の昼休み君のお気に入りの所でしっかりと話したい事がある。必ず来るように』
僕はメールを見て驚いた。お気に入りの場所と言う文で、なぜ僕がいつも屋上に居る事を知っているのかと言うことがすごく気になった。結局授業はあまり集中して受けることができず昼休みの時間になってしまったのだ。
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