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「ねぇ凛聞こえてる?」
「悪い聞いてなかった どうした?」
顔色は良いみたいだが、体調が悪化したのだろうか。
「体調悪化したのか?」
「ううん。大丈夫。凛のお陰でだいぶ良くなった。ありがとう」
「それなら良かった。」
「凛に前から聞きたいことがあってさ。今聞きたいなって」
「何だよ急に」
想像がつかないな。
「こう言うときじゃないと聞けないなって。」
「別に聴いてくれればいつでも答えるのに。」
「今が良い。」
真剣な顔をして言う凛の姿に、俺も真剣に答えようと見つめる。、
「ん。分かった。聞きたいことって?」
「その…なんで俺のこと好きになったのかなって。いつから好きなんだろうって。本当はずっと不安だったんだ。」
「晴…」
「凛の気持ち少し疑っちゃってて。急に俺のこと好きって言われて嬉しかったし、今日遊んでて本当に愛されてるんだなって思ったけど。まだ不安だからこそちゃんと聞きたいなって」
10年前、お前と離れてからお前の大切さ、本当はずっと好きだった事に気がついた。そう言いたい。
けれどそれは言えない事だ。言ってしまったら、色々な事を話さなくちゃいけないだろう。
だから。今のこの気持ちを俺なりにお前に伝えたい
「お前が居ないとさ、いつもの調子が出ないなって最初思ったのが切っ掛け。」
「うん。」
「うまく言えないけど、俺が自然に素を出していたのも、安心していろいろと話せたのも、お前だからなんだなって。気付いたんだよ」
「そうだったんだ。」
「ん。それに……」
「それに?」
「…引越す前。お前のことずっと考えてたんだ。晴は今どうしているのか。とかな。」
東京に引っ越してからずっと本当にお前の事ばかり考えていたんだ。
「あとそうだな。厄介なところ、俺のことちゃんと見てくれて考えてくれるところ、真っ直ぐなところ、言ったら沢山あるけど全部引くるめてお前が好きだな。」
「ちょっと自分で聞いといて照れるな//」
「はは笑」
晴の照れ顔を見ながら、ふと思う。そう言えばどうして俺のこと好きになったのか聞いてなかったな……と。
だから今度はお前の気持ち聞かせろよ
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