晴彦の思いと過去

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「クシュッ…少し肌寒くなってきたね」 話してる間に随分と時間が経っていたらしい。もう夕方だ。 「ほら風邪引かないように俺の上着羽織れよ。」 「それは凛も同じじゃん。大丈夫だよ!」 「良いから遠慮すんな。俺は暑がりなの」 「じゃ、じゃあ…ありがとう。」 「…ッ」 「凛…顔が赤いよ?どうしたの?」 「い、いや。なんでもねぇ」 これが世にも言う萌えか。 彼シャツならぬ彼上書き。俺のが大きいのか少し萌え袖になってて晴がますます可愛い 「ん。だいぶ寒くなくなった。ありがとうね凛。」 「いや。寧ろこちらこそ。」 「??」 「なぁ晴」 「ん?」 「もうそろそろ辛くなるし最後に乗るの決めようぜ」 「あ。そうだね…なんだか寂しいな…」 「これから何回でも来れば良いじゃんか」 「!!。そうだね!また行きたい!」 「俺も。だから今日は一先ずどこ行きたい?」 「やっぱり遊園地の定番観覧車が良い」 「ふっ。分かった。じゃあ凛。行くぞ」 「うん。」 「あと、凛。」 「手出せ」 「こう?」 「そ。上出来。」 「なっ、なっ!凛!手!」 「誰も見てねぇから気にすんな。ほら。行くぞ」 「////うん」 ポケットに二人分の熱を入れてゆっくりと目的の場所まで二人で肩を寄せて歩いた。
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