晴彦の思いと過去

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「久しぶりに乗った…観覧車」 「俺も……」 「景色、綺麗だね」 今、この場所は二人だけの世界だと錯覚してしまうほど静寂で窓の外の景色はとても綺麗だった。 「……そうだな。」 「今この空間が二人だけの世界だ…なんてね笑ちょっと乙女チックすぎたかな?」 「いや。俺もそう思ってた」 「!」 「なんだよその顔」 晴はまるで狐に騙されたかのような顔をした 「いや。凛でも乙女思考になるんだなって」 「悪いかよ。」 「ううん。なんか知らない凛を知れて嬉しいや」 「俺も1日を通して知らない晴を沢山知れた」 「もしかして幻滅した?」 「バーカ。逆だよ。なんで何も知らなかったんだろう。こんなに可愛い晴ともっと早く付き合えばよかったって。そう思ったんだ」 「可愛いは嬉しくない」 そう言って頬を膨らませる晴はやっぱり可愛いと俺は思った。 「ねぇ。凛の俺でも知らない話でもしてよ」 「お前が知らない話?中学の話とかか?」 「そう。もっと凛のこと知りたいな」 「それはお互い様だ。」 「じゃあお互いに昔話しよ」 こうして二人で話しているうちにゴンドラはいつのまにか頂上へ近づいていた 「はぁ笑凛のドジしたお話面白かったなぁ。」 「お前は笑いすぎだよ」 「だって。本当に面白くて」 外を見るとゴンドラはもすぐ頂上に差しかかろうとしていた 「なぁ。晴」 俺が愛おしい人の名前を呼ぶと愛おしい人が返事をする 「ん?」 振り向いた晴に今キスがしたかった。 天辺に差し掛かる夕焼けのなか俺は晴にキスをした。 「!?」 「…………」 「なっ……い、今っ」 「はは笑顔真っ赤。」 真っ赤な顔でだいぶアタフタしている凛はとても可愛らしい。 そう言う俺もガラじゃないことをしたためか少し恥ずかしい 「そう言う凛だって。」 「うるさい」 「じゃあ。お互い様だね」 なんて言って嬉しそうに笑う凛にますます顔が赤くなったのはここだけの秘密だ。 「ねぇ凛」 「うん?」 「あのさ。そのー」 「なんだよ?」 「も、もう一回…」 晴はやっぱすごく可愛い。照れ屋な君が勇気をだして言ってくれる。 だから。一回と言わず何回でもしたいとそう思った。 「ん。何回でも」 二人でした2回目のキスは甘くて優しいキスだった
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